「しるしるみじる」ってな〜んだ?

「しるしるみじる」ってな〜んだ?

ひと言でいいますと…「孤独死のゲーム」です。

なんで、そんな縁起でもないゲームを作ったの?
制作者の心の闇は深いね、なんて良く聞かれますし、言われます(笑)

心の闇が深いかどうかは自分自身では良く分かりませんが、このテーマを面白がってやろうと思えるのは、それなりに心の平穏が保たれているからじゃないかと思っております。そして、もちろんこのゲームを作ろうと思ったきっかけもちゃんとあります。

昨年の秋、孤独死をテーマにしたトークイベントに参加したんです。そのイベントでは、不謹慎ながら会場内大爆笑(笑)という、不思議な体験をしました。実際に、亡くなった方の部屋の写真を見ながら、大爆笑なんです。例えば、エロ本まみれの部屋で亡くなった男性の部屋の写真を見ながら「ある意味幸せですよね」なんて、笑いが起こるんです。写真そのものは、悲惨な状態なんですよ。ご遺体こそ写ってはいませんが、そこにご遺体があっただろうなってわかるように“汁跡”が残っているんですね、そんな写真を見ながら、大爆笑なんですよ。カオスですよ、マジかよ、って思いました(笑) でも、その時、思ったんですね。『深刻なことほど面白がったり楽しんだりしたほうが、より伝わるんじゃないか』と。

孤独死のゲーム「しるしるみじる」は、孤独死を「知る」、孤独死で「汁」になる、を知ってもらうゲームであること、また、ある物語を意識して、こうしたタイトルとなりました。有名な童話劇「青い鳥」のチルチルとミチルという兄妹です。「青い鳥」の主題は「死と生命の意味」。このカードゲームのお話の内容も、大げさに言えば「生と死の境界」や、灯台下暗し、幸せって本当は身近なところにあるんだということに気づくような内容になっています。

このゲームに出てくるキャラクターは、他者と「つながる」ことでハッピーにもなれるし、孤立することで汁にもなります。人との「つながり」方ひとつで孤独死を回避できるというのは大きな気付きです。そして「つながる」カードを使って、汁にならないように新しい物語を描くこができる、どうやったら他者と「つながる」かを考えるきっかけにもなるはずです。

私たち「つながらぼ」は、日本初のおひとりさまメディア『ひとりとひとり®』の クリエイターと各専門家&有識者が手掛けるボードゲーム開発&研究チームです。

なるほど、おひとりさまメディアだから「孤独死」や「離婚」を取り上げたんだ? と思う方も多いかもしれませんね。 でもそれだけではありません。 私たちは「おひとりさまメディア」とは、名乗ってはいますが、「ひとりぼっちで強く生きよう!」ということを、ことさら推奨しているわけではありません。

むしろ「ひとり」と「ひとり」がつながることで、その一人ひとりが自分にふさわしい「いきかた」を見つけ・究め、生きるための選択肢を拡げていくことができるようにしたい…。「孤立無援」の生き方ではなく、お互いの「個」、まさに「ひとり」と「ひとり」が支え合う、いわば「個立有援」の生き方を推奨していきたいと…。そして、それこそが「真のおひとりさま力」であると考えています。 なぁんて、堅苦しくて、かっこよさげなことを書きましたが…(笑)

要は、人はひとりでは生きていけない、ということを読者にお伝えしているメディアなのです。

じゃ、発行している媒体でそれをやればいいじゃん、と言われることもあります。
確かにそうですね、自分たちが発行するフリーマガジンで孤独死の特集を組めば良い。
でも、あえてカードゲームにしたのには理由があります。

それは、「孤独死」なんて関係ないと思っている層に届けたかったから。
孤独死って、シニア世代の問題だと思っている人も多いと思いますが、実は、福祉・行政の網に引っかかっていない現役世代や若い世代にも多いのをご存じでしたか?

この世代に伝えるには、おひとりさまのフリマガよりアナログゲームが良いと思ったんです。孤独死を回避するひとつの大きな方法は、人との「つながり」です。
アナログゲームは、だれかと実際に会ってプレイしなくてはできませんし、コミュニケーションツール、孤独死を回避ツールとしては最高に良いツールだと思ったんです。

今、いろんな団体が伝えるツールとしてボードゲームを独自に開発しています。 例えば、防災。行政や地域のコミュニティ、学校や幼稚園などでも活用されて、遊びながら防災を学ぶことができます。
他にも「遊ぶ」と言うのとは違うかと思いますが、エンディング業界にも、もしもの時にどうしたいかを可視化するためのカードゲームや団体があるようです。
私たちはどちらかと言うと、前者「遊びながら気づく」のようなコンセプトで、さらに説教臭くなく、純粋にゲームとして楽しめる、を目標に開発を始めました。 どんな人でも楽しく、簡単に遊べるコミュニケーションツールとして、気軽に手に取ってもらい遊んだ後に、少しだけ“気づき”がある、そんなゲームを作りたかった。

「しるしるみじる」は、そんなゲームにできたんじゃないかと思います。